56 :思いがけないお客たち(後)01/38 :03/04/04 00:11 ID:cCl/cSaK
食事の後、なんとも騒々しい片付け・・・・・といっても、ぶっそうなはやし歌の文句の割に 
とてもきちんとした片付けでしたが・・・・・の後、ドワーフ達は楽器を取り出して音楽と歌をはじめました。 

                                                凸
          .__  ソレ ! ビンヲワレ !コルクヲモヤセ !                     ⊆⊇
       (__)                                   ⊆⊇ ナイフヲツブセ ! フォークヲマゲロ !
        (_ __)                                  ⊆⊇
         (  ___)                    - = = ≡≡≡ ∧_∧  ⊆⊇
  ∧_∧ ( ̄ ̄)                     - = = ≡≡≡ 彡 `ー´ミ ⊆⊇
 ミ・∀・ 彡( ̄ ̄)≡ = = -                - = = ≡≡≡ (     つ⊆⊇
 (⌒)   つ ≡≡≡ = = -                  - = = ≡≡≡ し (_)
   ̄⌒(__)≡≡≡ = = -          
    コップヲコワセ ! オサラヲクダケ ! 
                            ∧ ∧∧ ∧  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                           (゚д゚≡゚д゚)< ちょ、ちょっと!私やりますから!危ないのやめて! 
                          .〜(._っっ   \_____________________

                           〓〓
         ユカニミルクヲマキチラセ !      〓〓
                           〓〓
                           〓〓
               - = = ≡≡≡ ∧_∧∩
             - = = ≡≡≡  ミ `∀´彡    テーブルカケヲヤブレ ! アブラケチラセ !
            - = = ≡≡≡  (   γヽ
            - = = ≡≡≡  (__丿\__ノ

つぎの歌は、そのほんの面影を伝えたものに過ぎません。なぜって、あの伴奏がなければ
本当のドワーフの歌とは言えないのですから・・・

57 :思いがけないお客たち(後)02/38 :03/04/04 00:11 ID:cCl/cSaK
寒き霧まく山なみをこえ               そのかみドワーフたちは強き呪文を唱え
古き洞穴の地の底をめざして            その槌音は鐘のように鳴り渡った
われらは夜明け前に旅立たねばならぬ      万物眠る地の底深く
青く光る魔の黄金をさがし求めて。         山々の下に口を開けた大広間で。


                ♪    ∧_∧       ∧_∧        ∧_∧
                   ==O=∩・ 彡  ♪ ==O=∩´ 彡     ==O=∩´ ミ
                     (     )     (     ) ♪   (     )
            ∧_∧
      ♪   彡`∀´ ミ
           (   (⌒\
   ∧_∧     つ━\╋ )━     ♪                   ♪
  ミ `∀´彡          ⌒\《              ∧_____∧   o
  (   (⌒\                   ♪    ミ   ̄∀ ̄  彡 /
   つ━\╋ )━                   o─⊂          つ   ♪
        ⌒\《  ♪                      | ̄ ̄| ̄| ̄ ̄|. )
                                         |    |  |    |
                                  |\___|___|___/|.


          いにしえの王やエルフの殿のために           ドワーフたちは銀の首飾りに
          ドワーフたちが作り上げた                 星の花々をつづり
          きらめく黄金の宝物や                    冠の上に竜の火をかかげ
          剣のつかにちりばめた宝石はおびただしかった。   かがる鉄線には月光と日光をまぶした。

58 :思いがけないお客たち(後)03/38 :03/04/04 00:12 ID:cCl/cSaK
寒き霧まく山なみをこえ                  われを忘れて刻みあげた大杯や
古き洞穴の地の底をめざして               黄金のハープが、まだ人間に掘られずに
われらは夜明け前に旅立たねばならぬ         長の年月、うずもれてきた。
忘れられたわれらの黄金を手に入れるため。     人にもエルフにもきかれぬ歌がうたわれてきた。


      ♪    ∧_∧     ∧_∧
          ミ・∀・ 彡   彡・∀・ ミ
          (  ¶⊂ )     (  ¶⊂ )   ♪
           つ‡         つ‡  
                               ∧_∧ ∬
   ♪                           ミ´∀`彡‖υ   ♪
                               (   ( 〆 )      ∧_∧ ∬
      ∧_∧  ♪    ∧_∧ ♪         つ━)╋━(━   彡´∀` ミ‖υ
     ミ  ゚Д゚ O    O ゚Д゚  ミ            . ( ∬ )     (   ( 〆 )   ♪
     (    ノ      ヾ     )                ⌒†⌒     . つ━)╋━(━
     (__)_)      (_(__)            ♪               ( ∬ )
                                                ⌒†⌒


           あの日、松林は山の背にうめき             鐘は谷間に鳴り渡り
           風は夜の闇になげいていた。               人々は顔青ざめて空を見上げた。
           火は赤々と、炎をあげて燃え広がり              竜の怒りはすさまじく
           木々が松明のように輝いた。               その火が、塔も家も焼き滅ぼした。

59 :思いがけないお客たち(後)04/38 :03/04/04 00:13 ID:cCl/cSaK
は月明かりにかすんでいた。             お暗き霧まく山並みを越えて
ドワーフたちは、滅びの音を聞いた。          古き洞穴の地の底を目指して
そして住まいの穴から逃げるうちに           われらは夜明け前に旅立たねばならぬ
月光の下、竜の足にかかって死んだ。           竜からハープと黄金を取り戻すため。



                      @         ♪
                   ☆
           ∧∧   ◎          ∧_∧ γ⌒ヾ
          ( ´W`)―┛          ミ `Д´ ./ |||||
          ノ ノ、つ             (    つ/ |||||ζ    ♪
         ( U_____,,,)フ          (__)_)~~~~~
      ∧∧
     (* ゚o゚)                        ♪
   〜( _uu'

60 :思いがけないお客たち(後)05/38 :03/04/04 00:13 ID:cCl/cSaK
ドワーフたちが歌うにつれて、ビルボの心の中に何かがたぎりました。
匠の技と魔法によって作られた美しいものを、激しく、ねたましいほどに慕うドワーフの気持ち、
そして、深い山々で松風や滝の音を聞いてみたい、洞窟を歩き回り、杖でなく剣を身につけてみたいという
トゥック家の血でした。
                         r'⌒'〜'⌒''〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒ヽ
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             O
   r'⌒'〜'⌒'〜'〇'〜'⌒'〜'〜'⌒'ヽ
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   )           __ _   (
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   )    (*゚ワ゚) | ̄ ̄| ̄|    (
  (   .〜(._っっ  |__|/      )
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   丶〜'⌒'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'´

61 :思いがけないお客たち(後)06/38 :03/04/04 00:14 ID:cCl/cSaK
しかし、その時ビルボはふっと、この静かなお山に竜が襲いかかって、あらゆるものを焼き滅ぼすさまを
想像しました。彼はにわかに、もとどおりホビット村山ノ下袋小路に住む、平凡なバギンズ君に戻っていました。

   )  | |Ξ |       || ▼||               人ノ゙ ⌒ヽ       彡ミ彡)ミ彡)ミ彡)''"(
  (   | \/   ___人_|         ,,..、;;:〜''"゙゙       )  从    ミ彡ミ彡)ミ彡,,)  )
   )  |     |∨∨∨∨∨,..、;;:〜-:''"゙⌒゙          彡 ,,     ⌒ヽ        彡"   (
  (   \    \∧∧∧∧::::::゙:゙                    '"゙          ミ彡)彡    )
   )    \     ̄ ̄ ̄ ̄)``゙⌒`゙"''〜-、:;;,_              )   彡,,ノ彡〜''"  ,,ミ   (
  (     ~~~~~~~~~~~~~~~~           ゙⌒`゙"''〜-、,,     ,,彡⌒''〜''"∧∧         )
   )                                 "⌒''〜"     (_(i|I゚д゚)        (
  (                                            c(,,_ っ'っ        )
   丶〜'⌒'〇'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'〜'⌒'´
         O
         o
        ゚
      ∧∧
     (((;゚д゚))) ガクガクブルブル
    〜(_uu)

62 :思いがけないお客たち(後)07/38 :03/04/04 00:15 ID:cCl/cSaK
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
|  どうした?ビルボよ。            │
|  ほれ、トーリンが話をはじめるぞ。  |
\                      /
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                ∧∧
               (´W` )
               ノ ノ、つ―┛
              ( U_____,,,)フ
      ∧∧
   Σ (* ゚o゚) ハッ!
   〜( _uu'

63 :思いがけないお客たち(後)08/38 :03/04/04 00:15 ID:cCl/cSaK
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| ガンダルフ殿、ドワーフ諸君、そしてバギンズ殿!今宵われらは                |
| わしらの友にして秘密の仲間、世にも優れた大胆なるホビットの家に、かく集まった! |
\                                                   ./
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ∧_∧   ∧_∧   ∧_∧   ∧_∧   ∧_∧  
 ミ ´∀`彡 ミ ・−・ 彡 ミ ・∀・彡 ミ `ー´ 彡 .彡 ゚Д゚ ミ     ∧_∧
  (    ) _ (     )_ (    )_ (     )_(     )    '〇`Д´ 彡
 ̄  ∧_∧   ∧_∧   ∧_∧   ∧_∧   ∧_∧.\    .ヽ    )
__彡    ミ 彡    ミ  彡    ミ 彡    ミ .ミ     彡__\  (_(__)
   (    )  (     )  (    )  (     )  (     )‖ 

64 :思いがけないお客たち(後)09/38 :03/04/04 00:16 ID:cCl/cSaK
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
|  ミ`Д´ 彡 計画への参加と、今宵のおもてなしに感謝を!       |         
|  バギンズ殿の長命と、足の毛の抜けざることをお祈り申し上げる!   > 
\                                           /
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
          ∧∧             ∧_∧      ∧_∧
         ( ´W`)           彡 ´∀`ミ   ミ ´∀`彡
         ノ ノ、      ____(_____)___(_____)_
        ( UU,,,)フ    \     ∧___∧      ∧_∧
   ∧∧              \__ミ        彡___ミ    彡
   ( ;゚o゚) アノ・・・ ナカマッテ?     ‖ (         )   (    _)
 〜(_,,っ                  (____)____)   (____)___)

65 :思いがけないお客たち(後)10/38 :03/04/04 00:35 ID:cCl/cSaK
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
|  ミ`Д´ 彡 これから向かうのは、とても危険な旅じゃ!         |         
|  我らの何人か、ひょっとすると全員が生きては帰れんかもしれん!    > 
\                                           /
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
          ∧∧             ∧_∧      ∧_∧
         ( ´W`)           彡 ´∀`ミ   ミ ´∀`彡
         ノ ノ、      ____(_____)___(_____)_
        ( UU,,,)フ    \     ∧___∧      ∧_∧
   ∧∧              \__ミ        彡___ミ    彡
 ((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル       ‖ (         )   (    _)
 〜(_,,っ                  (____)____)   (____)___)

66 :思いがけないお客たち(後)11/38 :03/04/04 00:36 ID:cCl/cSaK

                       / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 ┃ ┃┃┏━┓      ┃    │ この仕事の意義について、バギンズ殿、またフィーリやキーリといった │
 ┣━   ┣━┫ ━ ┃ ┃  .   |  若いドワーフ達に説明すべく、ここでちと長い演説を・・・って        |
 ┃     ┏┛    ┃ ┃     |  なんの音じゃ!?人が演説しようというのに騒々しい!!            |
        ┛    ━┛ ★     \                                          ./
                          ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  ∧_∧   ∧_∧   ∧_∧   ∧_∧   ∧_∧  
 ミ´∀` 彡 ミ・−・  彡 ミ・∀・ 彡 ミ`ー´ 彡 .彡゚Д゚ ミ .     ∧_∧
  (    ) _ (     )_ (    )_ (     )_(     )    '〇`Д´ #彡
 ̄  ∧_∧   ∧_∧   ∧_∧   ∧_∧   ∧_∧.\    .ヽ    )
__彡    ミ 彡    ミ  彡    ミ 彡    ミ .ミ     彡__\  (_(__)
   (    )  (     )  (    )  (     )  (     )‖ 

67 :思いがけないお客たち(後)12/38 :03/04/04 00:36 ID:cCl/cSaK
            / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
            |  先生!・・・じゃなかった、トーリン様!  │
            |  バギンズ殿が、びびって失神しますた! .│
            \                         /
               ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
          ∧∧             ∧_∧      ∧_∧
         (´W` )          彡; ´∀`∩   ミ´∀` ;彡
         ノ ノ、      ____(_____丿___(_____)_
        ( UU,,,)フ    \     ∧___∧      ∧_∧
      .              \__ミ        彡___ミ     彡
  ⊂⌒っ 。A。)っ 〜゚         ‖ (         )    (    _)
      ∨∨               (____)____)   (____)___)

68 :思いがけないお客たち(後)13/38 :03/04/04 00:37 ID:cCl/cSaK
| ガンダルフ殿・・・彼は本当に使えるんですかな?          |
| 忍びの者というより、八百屋の方が似合いそうな男ですが。     |
\                                        /
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                             ∧∧
                            (´W`#)
               ∧_∧         \ <          /|
 . ∧∧         彡; ゚Д゚ ミ         \.\______//
  (,, ゙o゙) =3        (    )           \ ;;'; ;;; ;';; ;';;; ;;/
〜(ouuっ         (__)_)            ∪∪ ̄∪∪
                                |\
             / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
             | なんじゃグローインよ、疑うのかね?かれはいざとなれば     │
             | 竜のようにすさまじく働くぞ。わしが選んだ忍びの者じゃからな。 .│
             | 文句があるなら、縁起の悪い13人で勝手に行けばいい!     .│
             \____________________________/


69 :思いがけないお客たち(後)14/38 :03/04/04 00:38 ID:cCl/cSaK
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ 
| 聞いてると、なんだか失礼なことを言われてるような気がするんですが     |
| だいたい「忍びの者」ってなんですか?まさか家を間違えてるんじゃ?       |
\                                             /
   ̄ ̄ ̄ |/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                  ∧_∧
     ∧∧         彡゚Д゚  ミ
     (;゚ー゚)')        (    )
   〜(ou_っ         (__)_)
                   |\
             / ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
             |  いえ、たしかにこちらのドアに、しるしが出ておりましたぞ。               |
             |  (゚∀゚)「当方、忍ビノ者。仕事ヲ求ム。刺激大キク報酬高キヲ望ム」とね     . |
             \________________________________/

70 :思いがけないお客たち(後)15/38 :03/04/04 00:38 ID:cCl/cSaK
  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
  | そんなしるし描いたっけ?先週ペンキ塗り替えたばかりなのに・・・  │
  \____________________________/
         O
        o
                              ∧∧
                             ( ´W`)
                  |丶          > /
     ∧∧            丶\______/./
    (゚д゚;)            \ ;;'; ;;; ;';; ;';;; ;;;/
    ιu _)〜             ∪∪ ̄∪∪
                               o
                                O
  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
  | 実はわしが描いたんじゃよね・・・さっきノックするふりして消したけど │
  |                                               │
  |                         へ  .  _____ .     |
  |                       / |  .  /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\    │
  |                      <⌒"\ /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;\ .│
  | ○< ̄\               川‖´).Σ > どんどんどん!;;‖ .│
  |    |__)    |丶          > /  /   ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;‖ . | 
  |   ミ `Д´彡  丶\______/./  / | ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;‖ .│
  |   (    )    \ ;;'; ;;; ;';; ;';;; ;;;/つ/  \;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;./   .|
  |   (__)_)      ∪∪ ̄ ̄ ∪ /     \;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/   │
  \____________________________/

71 :思いがけないお客たち(後)16/38 :03/04/04 00:39 ID:cCl/cSaK
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
|  さて、忍びの者を探してきたことで分かっておると思うが、今回の冒険のテーマは     │
|  ずばり「忍びこみ」じゃ!では諸君、この地図に注目してくれ!                    │
\                                                      /
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                        ∧∧
                       ( ´W`)
                       .`i i´
    ∧_∧                    | |       ∧_∧    ∧_∧
   彡 ´∀`ミ    .∧∧        / ヽ     ミ`Д´ 彡  ミ ゚Д゚ 彡
    (     )    (,, ゚o゚)      ⊂;;; ;;;; つ    (     )    (     )
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
                   /         . \

72 :思いがけないお客たち(後)17/38 :03/04/04 00:40 ID:cCl/cSaK
ミ `Д´彡 これは・・・はなれ山周辺の地図ですな.しかし、いまさら役に立つとも思えませんが。
       山のことも、そのまわりの土地のことも、私はすっかり覚えております。
┏━━━━━━━━┯━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃             .│            _       ↑クロガネヤマ                 ヒガシ・・・ .    . .┃
┃             .│        ▲ 〔U・・.   ▲▲          コッチガ(゚∀゚) キタ━━━╋━━ !! ミナミ   ┃
┃             .│  はなれ山  ▲ i_i_j´  ▲▲    ∂〜〜γ                ニシ          ┃
┃             .│          ▲▲▲▲▲     ∫    ∫                             ┃
┃             .│           ▲△▲門 〜〜〜∂   ∫←コノヘン                     ┃
┃(・∀・)つ        │         ▲▲▲▲▲▲        ∫     タニマノ ぎりおんノマチ アト            ┃
┃Ψ Ι Π M       │     ▲▲▲▲▲  ▲▲▲▲▲▲    ∫                           ┃
┃ΨX↑・|┤X|┤ .   |       ▲▲▲ ∞   ▲▲▲▲▲   ъ                            ┃
┃△M・.|X|彳.R・F ┼..│         ▲      ▲         ъ     早  瀬  川                 ┃
┃ |X| >RX・|X| .F円 │   コココソ ムカシ ワガ ヤマノシタノ王         〜〜〜〜〜〜〜ъ               ┃
┃>彳↑Γ彳B△  │      すらいんノスミカナル                            〜 〜 〜〜〜〜〜〜〜 ┃
┃Ψ .了.个ミ  .     │                                                   →   ┃
┃          ・|>・|>・│                                              タテノミズウミ   ┃
┃             .│            ス マ ウ グ の 荒 ら し 場              えすがろすニ   ┃
┃             .│                                              ヒトビト スム    ┃
┃             ←キタノ ハルカカタニ       √个彳┼ |X|・B 円イM ・X|>M 円・√个                    ┃
┃             .│タソガレヤマ オヨビ      Ψ┼ M |=| |> M ┼ |> M ・ |>RΠ√ |=|ЦΤ               ┃
┃             .│ヒースノ カレノ アリ      >彳↑Γ彳BイM ・X|> 円・√ΨX↑个彳                 ┃
┃             .│ドラゴン ソチラヨリキタル    M ┼ |>彳ΨΙΠ・B 円イM ・|>M 円个                     ┃
┃             .│  _            |X| >RX・|X| .F円|>RΠ√ |=|ЦΤΨX↑彳               ∂┃
┃             .│/  0 0丶         ΨX↑・|┤X|┤>彳↑Γ彳B△円イM ・|>               ∂   ┃
┃             .│|| |  D‖ .                  (・∀・)                      ∂ 森 ┃
┃             .│|゙.-゙ / =゙                                           ∂ の   ┃
┃ ス  ロ  ー ル.│∪∪                                                 ∂ 川    ┃
┃     の      .│           ↓ニシ ヤミノ森 クモアリ                     ∂        ┃
┃  地   図    .│        ∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴∴        ∂ ↓エルフ王     ┃
┗━━━━━━━━┷━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
               よく見るのじゃ。山の西のところに、秘密の入り口を示すしるしがついておる。  (´W` )
       ルーン文字によれば、高さ1メートル半、幅は三人並んで歩ける程度・・・小さな通路じゃ。

73 :思いがけないお客たち(後)18/38 :03/04/04 00:41 ID:cCl/cSaK
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
|  それって・・・じゅうぶん大きな通路だと思いますが?      │
\                                     /
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                        ∧∧
                        (´W`#)
                       .`i i´
    ∧_∧                    | |       ∧_∧      ∧_∧
   彡 ´∀`ミ    .∧∧        / ヽ     ミ`Д´ 彡    ミ ゚Д゚ 彡
    (     )    (; ゚o゚)      ⊂;;; ;;;; つ    (     )     (     )
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                         /|
       / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
       | “ドラゴンには”小さいんじゃ!・・・だからわしは忍びこみを計画した。   │
       | 当節この辺りでは、竜とたたかう勇者なぞはひとりもおらんでな。   .   |
       \_________________ |\ __________ /
                          / ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
                          |  なるほど!・・・では、忍びの達人に知恵を授けていただこう。  |
                          \___________________________/


74 :思いがけないお客たち(後)19/38 :03/04/04 00:41 ID:cCl/cSaK
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
|  えーとですね・・・まず、話が見えないんで、一からとおして説明してほしいんですが。      │
\                                                        /
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                        ∧∧
                        (´W` )
                       .`i i´          そ
    ∧_∧                    | |       ∧_∧ て    ∧_∧
   彡 ´∀`ミ    .∧∧        / ヽ     ミ`Д´ 彡    ミ ゚Д゚ 彡
    (     )    (;゚ー゚)')     ⊂;;; ;;;; つ    (     )     (     )
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                                   |\
             / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
             |  なんと!さっきの歌といい地図といい、わしらはずっと同じ話をしておりますぞ !? │
             \_|\ ________________________________/
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| それでも、です。わたしを仲間にするなら、危険の度合いや経費、かかる時間などを考えるため   |
| 事柄すべてを事実そのまま、まぎれもなく知っておきたいと思います。                        |

75 :思いがけないお客たち(後)20/38 :03/04/04 00:49 ID:cCl/cSaK
ミ `Д´彡 まことにごもっとも!では説明いたしましょう。かなり昔、わしのじいさまの頃に
       わが一族は北から、この地図にある山に移り住んできました。そこでドワーフたちは
       おびただしい黄金とたくさんの宝石を掘り当て、天下に名をとどろかせましたのじゃ。
                         
                    ./^^^^\         
               .   /      ;、 \        
                 /', ' ',;'', ;'',; '',;' ',' \     
                / ,          、  \ 
              /          、     \   
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄    △    △△        ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
               △    △△
                    /  △    △△
                    \\
                    /|
                  /  \
                 ∧_∧    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
                 ミ    彡 < あの山を開拓するモナー  │
      ______  (   〇 )__\___________/
    /     ∧_∧  (__)_)      \
   /      彡   ;ミ             \
 /        (  〇 )               \
                |\
          / ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
          | ・・・陛下、それスレが違います。.  │
          \_______________/

       山の下の王となったじいさまは、山の南に住む人間たちから深い尊敬を受けておった。
       ドワーフの細工物を買い求める人間たちは、やがて山かげの谷間に町をつくりあげたのじゃ。


76 :思いがけないお客たち(後)21/38 :03/04/04 00:49 ID:cCl/cSaK
良い時代じゃったよ・・・人間の王たちは、わしらの鍛冶場細工物を頼み、良い値段で払ってくれた。
親たちは、子供をわしらのところに弟子入りさせるために、たんまりお礼をはずんだものだ。

                     _             _____|_|_____
                  _|_|_______  /             /   \   _
                 / _      _    / /             /      __|_|__
               / ∧     ∧   /   | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ .|      /  _     /
                | ̄   ̄ ̄ ̄   ̄|       |  田  田  田  |    /  ∧   /
                | 田   田   田 |       |              |     | ̄ ̄  ̄ ̄|
                |              |       |  田  田  田  |     | 田   田 |
                                    ___
                                   /    /|
                                 _| ̄ ̄ ̄| .|_     ∧_∧
  ∧_∧           lVVVVl          / .|khazad.|/./|     (´∀` ) .   ∧_∧
 ミ ´∀`彡          |____|        _| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| .|_   (    )   (´∀` )
 (    )   ∧_∧   ミ `д´彡     /  |khazad.|khazad|//|    | | |   (    )
 (__)_)  ミ ´∀`彡  (  V )     | ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄|  |   (_(__)     | | |
        (    )   (__)_) .    |khazad.|khazad.|khazad|/            (_(__)
        (__)_)

おかげで、わしらなかまで一番貧乏な者にでも、金と、そして細工物を作るための時間のゆとりがあった。
ああ、あんなに手の込んだ仕掛けや細工物は、もはやこの世のどこにも見当たらなくなったわい。

77 :思いがけないお客たち(後)22/38 :03/04/04 00:50 ID:cCl/cSaK
だが、その繁栄こそ、あの竜をさそいよせたわけにちがいない。北の国には竜がたくさん住んでいたが
その中でも、スマウグという、この上なく欲の皮のつっぱった、強くて悪い長虫めが南に飛んできた。
                                           ___
                        | ̄ ̄ ̄\_____   / ̄ ̄:::::::|
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    \     \   |  ::| |  |                            从' i ̄ ̄
     \从从  \ |   ゝ、  | :::|ミ彡                      r、,へ ,┘    |
      ヽ    ∧_∧   ヽ、|r  ̄ ̄γ从、__               ∧_∧. | |::    |
      |     (´Д` )    ::i ̄ ̄ヽ‐-!、   从           ∂,/ハ)ヽヽ  |::    |
      | r - 、 ⊂<y⊂ )     ::|    | :::| ミ彡::|-r-=从          |ハ´Д`ノ  |::    |
      | |  | :::| Y  人,    ::|    | :::| ∧_∧ |   :::从     /  (  つ つ |:::.    |
      | |  | :::|(_) J ........::::|    | ⊂(・∀・; )つ  :::|   从从|:::. 人  Y    |:::::.....   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄し (_) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

わしらがこの竜の来たのをはじめて聞いたときには、北から襲ってきた台風ほどのすさまじさで
山の松の森がごうごうと鳴って、裂けて倒れたほどであった。

78 :思いがけないお客たち(後)23/38 :03/04/04 00:51 ID:cCl/cSaK
谷間の町で、警報の鐘が鳴るのを聞いたドワーフたちは、東の大きな表門から逃げようとした。
ところがそこに、竜が待ち構えていた。そこを逃れて助かったものは一人もおらん。

― ―― ― ――‐ ―― ――‐ ――‐ ―――‐ ―― ――|‖            /  ,,____ _,/ ̄\
――― ― ―――‐ ―― ―――― ―― ―‐ ―― ―‐ ‐|‖           |.. | /└└└└\../\
― ―― ― ――‐ ―― ――‐ ――‐ ―――‐ ―― ――|‖            .∨.|llllllllllllllllllllllllllllllllllllllll|
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――― ― ―――‐ ―― ―――― ―― ―‐ ―― ―‐ ‐|‖             |.|llllll|′  /    . |    .|
― ―― ― ――‐ ―― ――‐ ――‐ ―――‐ ―― ――|‖          .   |.|llll|    |     .∧〔   /
    ∧_∧   ∧_∧   ∧_∧    ∧_∧    ∧_∧ そ        .∧lll   |    ../ /  /
    ミ;´Д`彡  ミ;´Д`彡  ミ;´Д`彡  ミ;´Д`彡  ミ `ロ´彡 て        /| \┌┌┌┌┌// /
   (   (⌒) (   (⌒) (   (⌒) (   (⌒)  (    )       ( ゙゙^^¨^¨゙゙¨  ̄ ̄  ̄  /
   (__)⌒   (__)⌒   (__)⌒   (__)⌒    (__)_)       ヽー─¬ー〜ー―――

それから竜は、ドワーフと谷間の町の戦士たちを皆殺しにしたあと、山の表門から地下にもぐり込み
ドワーフたちの財産をぜんぶひとりじめにしてしまった。竜というやつは、地下の奥深くで
宝物を積み上げて山にすると、それをベッドにして眠るくせがあるのじゃ。

79 :思いがけないお客たち(後)24/38 :03/04/04 00:51 ID:cCl/cSaK
わしは当時、冒険好きな若者で、あちこちうろつきまわっておった。その日も外に出ていたので
おかげで、命が助かったのじゃ。

       ∫      ./^^^^\   ∫
       ∫  .  从人     、.\∫
       ∫   /', ' ',;'', ;'',; '',;' ',' 从
        ∫ / ,       从  、 \
        从          、从人 \
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄    △    △△        ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                             _,,,              ,,, , ,,,,
                         ,,,,,, ,,/~   \,,,_______ノ    ⌒~
                       /
                      /|ヽ,,
                     r/  ''ヽ,,,,              ,,,,
                     |li  /ii   ゝ,    ,,       ,,_ ,,, ;;,, ''  '' ,,|
                      //ll      |;,, ,,ノl⌒ ̄'' '⌒ゝ_ノ| l ̄ヽ
                     ,|r    /i  /⌒ |  ヽ    ll| / l /ii| ,, ,,   ,,
                     || ll |    ノ/   /ii   ll >  , lノ    |
                    // / ll|   |ll  l  ノii / /ii l  /  |ノ ,, ,  ,
                    ヽ_人;;,ノ    ノ_ノ /        lll   ll/       /
                                  / ̄>○
     ∧_∧    ∧_∧                ( __|
    ミ;`Д´彡   ミ;´Д`彡             ミ`Д´ ;彡
    (  V )   (   (⌒)             (    )
     し (_)   (__)⌒               (_(__)

隠れ場所で、わしは助かった仲間たちとと共に、泣いてスマウグの奴めを呪っていたが
思いがけずもそこに、鬚をこがして逃げ延びてきた父とじいさまを迎えた。二人がどうやって逃げてきたか
結局話してもらえず、不思議に思っていたが・・・地図にあった秘密の抜け道を使ったのじゃろう。

80 :思いがけないお客たち(後)25/38 :03/04/04 00:52 ID:cCl/cSaK
それからわしらは、山を離れ、ところ定めずさまよいながら、暮らしを立てるため働かなければならなかった。
蹄鉄鍛冶屋にもなったし、つらくてきつい石炭掘りまでしたこともある。だがわしらは、どんなにおちぶれても
あの盗まれたわしらの宝を忘れたことは一度もなかった。

                      < ̄\          < ̄\           < ̄\
                 γ⌒丶 |__)     γ⌒丶 |__)     γ⌒丶 |__)
                 /    )ミ;´д`彡   /    )ミ;´д`彡    /    )ミ;´д`彡
                 (____⊂    )     (____⊂    )     (____⊂    )
                     し(__)          し(__)          し(__)


    < ̄\              / ̄>
     |__)     。 。     ( __|                 / ̄>○
    ミ ´д`彡   // ――, ミ´д` 彡               ( __|
   (   ⊃====[] ⊃ U  / (    つ<             ミTДT 彡
   (__)_)― //―――;'   (_(__)               (    )
          °°    |                        (_(__)

81 :思いがけないお客たち(後)26/38 :03/04/04 00:53 ID:cCl/cSaK
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
|  そして、わしらに少しの蓄えが出来た今日この頃、わしらはあの宝物を取り返し      .│
|  できることならあのスマウグめに、わしらの呪いをたたきつけてやりたいのじゃ!    │
\                                                     /
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |/  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                        ∧∧
                        ( ´W`)
                       .`i i´  ドン!
     ∧_∧                   | |   ★  ∧_∧       ∧_∧
   彡 T∀Tミ    .∧∧        / ヽ    \ミ`Д´ 彡    ミTДT 彡
    (     )    (;゚ー゚)      ⊂;;; ;;;; つ   ○     )     (     )
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

82 :思いがけないお客たち(後)27/38 :03/04/04 00:53 ID:cCl/cSaK
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
|  ・・・しかし、はなれ山の抜け道を示したドワーフの地図が、後継ぎのわしでなく     │
|  ガンダルフどのの手にあったというのはなぜじゃ?                    │
\                                                   /
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                        ∧∧
                        ( ´W`)
                       .`i i´      ?
     ∧_∧                   | |      ∧_∧        ∧_∧
   彡 ´∀`ミ    .∧∧        / ヽ     ミ`Д´ 彡     ミ ゚Д゚ 彡
    (     )    ( ゚ー゚)      ⊂;;; ;;;; つ   ○     )     (     )
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                        |\
                  / ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
                  | うむ、それを説明せねばなるまいな.。   │
                  \_________________/

83 :思いがけないお客たち(後)28/38 :03/04/04 00:54 ID:cCl/cSaK
( ´W`) トーリンよ、あんたのじいさんスロールが、はなれ山を去らねばならなくなった後
      モリアの鉱山に挑んで、そこのオークに殺されたのは知っておるな?


   :;:;;,.,.:;,|( `Д´)ノ
   ::;:;:;:;:;: \  )
    ;:;:;:;:;:; <
::;:;:;:;:;:,.,.,:;:,:;,,:)      バーヤバーヤ!!
 ::;:;:;:;:;:,.,.,:;:,:;,,:\  ヽ( `Д´)ノ   (`Д´)_
   ,;,;..:.:.:.:,;,:;,.;:;,|   (   )   (  )) 彡−☆オシリペンペン!!  ∧_∧      ○
 ;:;:;:;:,.,,,;:,;.,.,;:..;.,:;:;\   ノ ヽ   く  く               ミ#´,;:д゙彡 .#)@⌒`つ
           ' ̄/"^^" ̄"^^ ̄ ̄'^' ̄''' ̄’'' ̄/"^^" ̄"" ̄"^^ ̄ ̄'^/"^^" ̄"^^ ̄


                 あのオークめに呪いあれ!たしかにそうじゃ。 ミ`Д´ 彡

84 :思いがけないお客たち(後)29/38 :03/04/04 00:55 ID:cCl/cSaK
あんたのじいさんは、モリアに出かける前に、万一のことを考えて、地図を息子・・・つまり
あんたの父親スラインに渡した。スラインはその後、とにかく運を開こうと思って山へでかけたが
どこへ行っても、なにをやってもひどい不運に見舞われるばかりで、山の近くへも行けないでいた。

     ||                                      へ |
     ||                                .     / |  |
   ∧||__,,,                                     <⌒"\ |
   ミ# ゚Д。彡        /|                         Σ (´W` ) |
   ミ≡≡≡j       /  \                       \ < .|
   ミ≡≡≡j       (<◎> )                       \.. |
    ヽ)ヽ)      ∈/ ||  ∈∋                      \⊃
              │ ||   \                          |
                ヽ  ||    >                            |
                ~~~~~~~~~
わしが見かけた時、スラインは、死人の魂を呼び起こす占い師の地下牢の囚われ人となっていた。

85 :思いがけないお客たち(後)30/38 :03/04/04 00:55 ID:cCl/cSaK
わしがその死人占い師の棲み家で何をしていたかは明かすわけにいかんが、このわしにとっても
危険な仕事で、命からがら逃げ延びたものじゃ。

                 ヘ
                  | \
                 ∠"⌒>
                 (;´W`)
      |丶          > /
      丶\______/./       
       \ ;;'; ;;; ;';; ;';;; ;;;/        ___      ∧__,,,  〇
         ∪∪ ̄∪∪         \\⊂ ミ"Д"⊂⌒`つ
                           ̄
わしはあんたの父さんを助けようとしたが、もう手遅れじゃった。拷問を受け、自分の名前さえ思い出せない
魂の抜け殻のようになりながら、最期の息で、この地図を息子に渡してくれとわしに頼んだんじゃ。


86 :思いがけないお客たち(後)31/38 :03/04/04 00:56 ID:cCl/cSaK
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| 名前もわからぬままに探して、やっと「息子」と言うのがあんただとわかったが                |
| その苦労を考えれば、いささか時間がかかったとはいえ、お手柄といわれてもしかるべきじゃ。    |
| ・・・さて、この地図についていた妙な鍵といっしょに、確かにお渡ししましたぞ。                 |
\                                                           /
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                  ∧∧
                  (´W` )
         ∧_∧      \ <          /|
        ミ .TДT彡___    \.\______//.             ∧∧
        (    つ\.\ δ⊂\ ;;'; ;;; ;';; ;';;; ;;/          (゚ー゚;) イツマデ ハナシガツヅクンダロ・・・
        (__)_)   ̄      ∪ ̄∪∪             (uu,,)〜
           |\
     / ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
     |  おお・・・そういうことでしたか・・・  |
     \_______________/

87 :思いがけないお客たち(後)32/38 :03/04/04 00:57 ID:cCl/cSaK
     / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
     |  モリアのオークどもにはずっと前に仕返しをした・・・その死人占い師とやらにも      |
     |  たっぷりとお返しをせねばならん!!                              |
     \                                                  __/
        ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 \ オ ー ッ !! /             ∧∧             
                            (´W`;)            
  ∧_∧    ∧_∧      ∧_∧     \ <          /|  
 ミ  ゚Д゚〇 ミ ´∀`〇   〇`Д´ 彡     \.\______// .      ∧∧ チョット!
 (    ノ  (    ノ     ヾ    )       \ ;;'; ;;; ;';; ;';;; ;;/      (゚o゚ ;) モウ ヨナカナンダケド・・・
 (__)_)  (__)_)     (_(__)         ∪∪ ̄∪∪         cuuo)〜
                                     |\
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
| それは、お前さんが考えてる以上に途方もない仕事じゃぞ。中つ国じゅうのドワーフを集めて      |
| よってたかってかかっても果たせぬほどにな・・・しかし、今するべきは、あんたの父さんの望みどおり |
| この地図を読み、鍵を使うことじゃ。それだけでもあんたがたの手に余る仕事ではないか !         |
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88 :思いがけないお客たち(後)33/38 :03/04/04 00:57 ID:cCl/cSaK
                             ヽ人_从人__从_从人__从人_人_从人__从人__从人ノ
                             <                            >
                            <          謹聴、謹聴!!         >
                            <     私の話を聞いてくださいっっ!!    >
                            <                             >
                              Y⌒YW⌒Y⌒WW⌒⌒YW⌒Y⌒| /⌒⌒Y⌒WY
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89 :思いがけないお客たち(後)34/38 :03/04/04 00:57 ID:cCl/cSaK
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|  皆さん、こんなところで話してないで、実際に東の山まででかけて調べたらどうかと思います。   |
|  秘密の抜け道は必ずあるでしょうし、竜もときには眠るでしょう。その入り口の階段に腰掛けて . |
|  ゆっくり考えれば何か思いつくはずです。ですから、今日はお開きにして・・・            . |
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       | ・・・つまり、いっしょに来てくださるのですな?入り口で考えるのも、そこから入っていくのも  .|
       |  忍びの者の仕事ですからな!                                     |
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90 :思いがけないお客たち(後)35/38 :03/04/04 00:58 ID:cCl/cSaK
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|  では、今日は休むとしましょう。・・・そうそう、明日の朝ご飯はよろしくお願いしますぞ。  |
|  わしは旅に出る朝は、ハムに卵を六つ落とすのが好きでしてな。              |
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 ミ  ゚Д゚彡 ミ´∀` 彡      \.\___ミ `Д´彡   ∧∧
 (    )  (    )         \ ;;'; ;;; ;';; ;(    )   ('(゚д゚,,) ・・・
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91 :思いがけないお客たち(後)36/38 :03/04/04 00:59 ID:cCl/cSaK


                                            ∧∧
                                           ( ´W`)
  ∧_∧     ∧_∧     ∧_∧ ヤルキヲダシテクレテ              > /
 ミ゚Д゚ 彡  ミ´∀` 彡  ミ`Д´ 彡 ヨカッタ ヨカッタ  \______/./  .∧∧
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92 :思いがけないお客たち(後)37/38 :03/04/04 00:59 ID:cCl/cSaK
こうして、一同は遠慮会釈なく(これがビルボにはやりきれませんでした)朝ご飯の注文をつけた後
やっと立ちあがりました。ドワーフ達のために、部屋を開けて椅子やソファをベッドに直し
寝るしたくを整えなければならなかったので、ビルボが寝たのはもっとずっと後でした。

                   ・・・・・・・・・・・
            ___∧∧__
           |__(,,゚д゚) __|
           |\_〃´ ̄ ヽ.__\
           | |\,.〜´ ̄ ` ー〜 \
           \|∫\  _,. - 、_,. - 、_\
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               \||______|

93 :思いがけないお客たち(後)38/38 :03/04/04 00:59 ID:cCl/cSaK
しかも、ビルボの隣の部屋に入ったトーリンが、夜中も一人で歌っていたため
ビルボはたいへん気味の悪い夢を見たのでした。

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    | またそんなオチが付くんですかぁぁぁ!!!     |
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